【目視録通信 Vol.158】線状降水帯と違法な残土処理がもたらした土砂災害 流域思考でロケーションリスクを認識する!

2021年08月01日 目視録通信

線状降水帯と違法な残土処理がもたらした土砂災害

流域思考でロケーションリスクを認識する!

 

 7月3日に突然被災した熱海伊豆山土砂災害は、線状降水帯による48時間で321mmの降水量(網代観測)がキッカケであるが、実はその裏には違法な残土処理があったことが伝えられている。静岡県土採取規制条例に基づいて2007年3月熱海市に盛り土の届け出書(面積1ヘクタール未満、量約3万6300立方メートル)が提出されたが、盛り土の高さは届け出の15メートルを大幅に上回る52メートルまで嵩上げされて、5万5500立方メートル(2011/1/31Google Earth写真)になっていた。水抜き排水路を設けずに沢を埋められており、上流尾根部分を整地したことにより沢への流水が増えて、パイピング現象が発生して土砂災害になったと考察されている。雨水が集まる分水嶺で囲まれたエリアを『流域』と呼ぶが、自分の住む流域の上流にどんなリスクが潜んでいるか意識することは重要である。

今回の土砂災害を受けて国土交通省では各都道府県の事例調査をおこなっているが、土砂災害警戒区域は、全国でたくさんの箇所で指定されている。また、この土砂災害警戒区域と重なる市街化区域の住宅戸数が多いエリアは、広島市、横浜市、神戸市、横須賀市、長崎市、呉市、北九州市、京都市、鹿児島市、東大阪市、川崎市、鎌倉市といった身近な都市が並んでいる。流域思考を持ってロケーションリスクを考えてもらいたい。

 

ロケーションリスクを考える

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